鎌倉にある鏑木清方記念美術館に行ってきました。
鏑木清方(かぶらき きよかた)さんは美人画が有名なんだけど、挿絵画家として活躍されていた方で、作品に物語性があってすごくよかったです。
展示してある作品数はそう多くはありませんが、鏑木ワールドにどっぷり浸れて大満足。
挿絵の魅力も堪能できますよ。
繊細で美しい美人画
鏑木清方さんといえば美人画。
髪の毛の一本一本まで細やかに書き込まれていて、とても繊細。
上品な女性の美しさを引き出していて、女性からみても色気にドキっとしちゃいます。
美人画って顔がきれいってわけではなくて、そのたたずまいや所作が素敵なんですよねー。
展示作品は女性を描いたものほとんどなんだけど、飽きずに見ることができました。
1枚1枚の世界観が違って、美人画といっても幅広いのを実感。
挿絵ならではの物語性
鏑木清方さんは、実家の稼業であった「やまと新聞」に挿絵を描いていて、10代で挿絵画家として活躍されてたそうです。
そして、作家の泉鏡花さんの本の挿絵も描かれていました。
美術館には挿絵も展示されているんですが、挿絵はまた掛け軸とは違った世界観があるんですよね。
物語の臨場感を伝える力強さというか、インパクトが強いんです。
女性の表情にも内面が出ているというか感情が強く宿っていて、取り澄ました美人画ではない美人画を見ることができます。
荒削りのような線であったり、ざっくりとした感じがあったり、「伝えたいもの」によってタッチが異なっているんですよね。
どの絵も「鏑木清方っぽさ」はありつつ、なんか違う。
この辺の空気感の違いをみるのも楽しかったです。
小さな美術館ですが、一人の作家の絵をじっくりとみるといういい体験ができました。
日本画って知ればしるほど奥が深く、幅が広い。
日本画ワークショップもやってるので、日程が合えば参加してみたいと思います。
入場料もリーズナブルで鎌倉観光の穴場ですよー。
鏑木清方記念美術館
神奈川県鎌倉市雪ノ下一丁目5番25号
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