美術検定受験に美術館巡りは必要?

美術検定について
東京都美術館
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東京都美術館

美術検定の受験を決めてから、美術展に行く回数を増やしました。
検定に合格するために美術館にいく必要はあるのか?
美術館に行かないと合格しないのか?
そのあたりを独断と偏見で書いてみます。

上位級を目指すなら鑑賞経験値が必要

美術検定の出題範囲を確認しておきましょう。

4級-西洋美術・日本美術の名作を知る
西洋美術・日本美術史の中から、代表的な作品や作家などについて問われる。
※主な出題範囲:中学レベルの歴史教科書に掲載の文化財および「この絵誰の絵?」

■出題形式: マークシート問題

3級-西洋美術・日本美術の基礎的な歴史的な流れを理解する
西洋美術・日本美術史に登場する作品や作家だけでなく、美術の動向や形式、時代背景など、歴史的な流れについても問われる。
※主な出題範囲:「この絵誰の絵?」「改訂版 西洋・日本美術史の基本」
■出題形式: マークシート問題

2級-幅広い美術に関する知識の知識や、美術鑑賞の場の社会的役割や歴史などを理解する
西洋美術・日本美術史の基本的な知識や情報を始め、建築工芸や技法、写真映像、現代美術、美術館など幅広い美術史の知識と、美術鑑賞の場の役割や機能、現状に関する実践的な知識が、それぞれマークシート問題で問われる。
※主な出題範囲:「この絵誰の絵?」「改訂版 西洋・日本美術史の基本」「続 西洋・日本美術史の基本」「アートの裏側を知るキーワード」
■出題形式: マークシート問題(美術史問題+実践問題)※実践問題はこれまでの穴埋め問題に代わるものです

1級-美術や美術鑑賞の現場に関する知識、情報を基に自分で解釈・思考し、明確に伝達できる
美術鑑賞の場の役割や機能、現状に関する知識をはじめ、鑑賞をする視点からの作品描写や、より楽しい鑑賞のためのアイデアなど、実践的な現場で求められる能力が記述式問題で問われる。
※主な出題範囲:「改訂版 西洋・日本美術史の基本」「続 西洋・日本美術史の基本」「アートの裏側を知るキーワード」ほか
■出題形式: 記述式問題  ※2013年より記述式問題のみとなっています。

*美術検定公式サイトより引用

1級では「美術や美術鑑賞の現場に関する知識、情報を基に自分で解釈・思考し、明確に伝達できる」ようにならなければなりません。
これって美術史や美術書の知識だけでどうにかなるもんではないと思うんですよね。

美術鑑賞の現場(美術館・美術展)に足を運んで、自分の目で見て、肌で感じる。
単に絵をみるだけでなく、展示の順番やコンセプトとあってるかなど考えながら鑑賞する。
実際に現場をみるのが一番の勉強だから、上位級合格を目指すなら、美術館巡りは必要というのが私の考えです。

受験勉強のモチベーションが上がる

プシュケの水浴

好きなこととはいえ、検定のための勉強は暗記がメインでともすれば単調。
でも美術展にいくと、今までの学習のおかげでより絵を楽しめて、「勉強してよかったー」と思えることが多いです。

ヌード展でみた「プシュケの水浴」。
これ、柱が古代ギリシャの建築様式の1つであるイオニア式なんです。
ギリシャ神話の女神が描かれた絵なので、背景もちゃんと史実にあわせてある。

美術史を学んで、それが鑑賞に生かせる瞬間に出会えると、学習のモチベーションが一気に上がります。
これは座学だけでは味わえない感動で、より深く知りたいと学習意欲もアップしますよ。

大きな美術館でなくてもいい

鏑木清方記念美術館

美術館にはいった方がいい。
そうはいっても近所に大きな美術館があるわけでもない。

でも、実は美術館って意外と多いんですよ。
企画展を開くような美術館は限られるけど、個人のコレクションを集めた小さな美術館は全国に点在しています。

そして行ってみると小粒だけど内容充実ってことが多い。
鑑賞経験値を積むという目的からすると、必ずしも大きな企画展である必要はありません。
小さな美術館でも、常設展でも学ぶことができます。

美術館巡りは必須ではない

西洋絵画

美術館に行かないと美術検定に受からないってわけではありません。
4級、3級は基礎知識の部分がメインなので、テキストのみの学習でも合格できると思います。

でも、なんのために美術検定を受けるのか?
それは、より楽しく美術鑑賞したいから、ですよね。
検定を鑑賞に生かす。
そのためにも美術検定の学習中に美術館巡りをするのはおすすめです。

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