サントリー美術館に「ガレも愛したー清朝皇帝のガラス」展を見に行ってきました。
中国ならではの美しい細工のガラスたちと、玉にみたてた不透明なガラス。
そして、ガレの作品。
ガラス好きの私としては、様々なガラスに囲まれて超幸せ気分。
透明感だけがガラスの持ち味ではないと、ガラスの新たな魅力に触れることのできた美術展でした。
「ガレも愛したー清朝皇帝のガラス」
会場:サントリー美術館(ガレリア3F)
開催期間;2018年4月25日〜7月1日
展覧会サイト:https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_2/index.html
重厚な不透明ガラスの魅力
「ガレも愛したー清朝皇帝のガラス」展には多くの不透明ガラスが展示されています。
重厚で存在感のある不透明ガラスには、はかなげな透明ガラスとは違う魅力がありますね。
不透明ガラスは翡翠や大理石などの高価な珠の変わりに装飾用にも使われていたようです。
リアル感を出すためにマーブルなどの技法も発達。
色鮮やかな不透明ガラスの技術が清朝で発達していきます。
不透明ガラスを重ね、彫刻をすることでより複雑な色合いの工芸品も生み出されました。
細やかな彫刻を施したガラスはとても見ごたえがあります。
そしてこうしたガラス工芸技術の発達が、西洋の美術をも刺激していきます。
アール・ヌーボーを代表するフランスのガラス工芸家、エミール・ガレは清朝皇帝のガラスから大きな影響を受け作品を作りました。
「ガレも愛したー清朝皇帝のガラス」展ではガレの作品も多く展示されています。
*ガレの作品 展示品ではありません
どこか東洋を感じさせるガレの作品のルーツを「ガレも愛したー清朝皇帝のガラス」展でみることができますよ。
植物や昆虫をモチーフにした独特の世界観は圧巻です。
ガラスを重ねて作る美しい工芸品
「ガレも愛したー清朝皇帝のガラス」展で目を惹くのは、ガラスを重ねて作りだす工芸品の数々。
重ねる色の組み合わせ。
透明、半透明、不透明、それぞれのガラスの異なる風合いの組み合わせ。
無限に広がるガラスの世界に引き込まれます。
ちから加減を間違えれば砕けるであろうガラスに、ここまで細かな細工を施す技術力。
すばらしいですね。
印象的な赤いガラス
翡翠のような緑、皇族だけが使用を認められた鮮やかな黄色、すがすがしく明るい水色。
色とりどりのガラスの中で、私がもっとも心惹かれたのが赤いガラス。
深みのある赤はルビーにもひけをとらない美しさ。
光をとおして落ちる影さえも美しい。
すっごいきれいなんで、ぜひ、赤いガラスに注目してみてくださいね。
小さな芸術「鼻煙壷」
嗅ぎたばこを入れる鼻煙壷(びえんこ)と呼ばれる小さなガラス容器もたくさん展示されています。
かなりの数があるけど、同じものは1つもないんですよ。
手のひらに乗るような、10㎝に満たない瓶によくぞここまで、と思う細工が施されています。
色々なデザインがあり、見ていて飽きないというか、時間を忘れて見入っちゃいました。
鼻煙壷も注目してみてくださいね。
まとめ
ガラスといえば透明感とキラキラ感が魅力。
そう思っていたけど、それだけではない、ガラス工芸の奥の深さを実感した展示会でした。
透明ガラスと不透明ガラスを組み合わせ、そこに彫刻を施すことで広がる世界観。
1つの器に複数のモチーフを刻むことで、そこに物語が生まれるんですよ。
中国独特の表現と、それに影響をうけ西洋の文化をミックスさせたガレの表現。
両方に触れることができ、見ごたえがありました。
私は時間が合わず参加できませんでしたが、フレンドリートークなどのイベントも開催されているので、お時間と都合があえばこちらにも参加するとより楽しめるかと思います。
→イベントをチェック
7月1日までやっているのでガラスに興味のある方は足を運んでみてくださいね。
「ガレも愛したー清朝皇帝のガラス」
会場:サントリー美術館(ガレリア3F)
開催期間;2018年4月25日〜7月1日
展覧会サイト:https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_2/index.html
サントリー美術館のホームページに100円割引のクーポンがあるのでご利用をお忘れなく
ここ→クーポンのあるページ
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